●世の中の動きは…就活ルールが廃止。
経団連の中西会長が従来の就活ルールを廃止する意向を表明し、政府主導でルール化が図られることに。就活ルールは民間企業(経団連会員企業)が対象ですが、人材の確保という点では自治体も同様。大学進学や就職の年齢でもある18 歳人口が今の約120 万人から2030 年ごろには100 万人を割り込むとの推計もあり、市内の企業の人材確保も厳しくなってきます。横須賀市役所も例外ではありません。
●提案しました!
市役所の人材を確保するために、広報やインターンシップの工夫、採用辞退者防止のための試験日程の工夫、内定後の働きかけ、市長の発信力を活用した情報発信などについて取り組むべきではないか。
●背景には次のような想いがあります。
市役所が人手不足になったら、私たちの日々の暮らしに影響が出る。課題が山積する横須賀市において、これは市役所だけの問題ではなく市全体の問題です。以前、民間企業で採用を担当していた経験から、戦略的かつ積極的な採用計画が必要だと考えています。
●市長から前向きな答弁をいただきました。
「これまで不十分だった。横須賀が求める人材像を明らかにし、取り組みを見直しながら未来の輝く人材を確保していく」という、心強く前向きな答弁をいただきました。
●そして、いま思っています。
これまで不十分だったということは、伸びしろしかないということです。「地方公務員になりたい」から「あの横須賀で働きたい」へ。民間企業の事例を研究し、まずは横須賀市役所における効果的な方法を職員の皆さんと一緒に考えていきます。
2020年の学習指導要領の改訂取り組みにより、小学校でプログラミングの授業が必須になります。背景には、世界の経済協力開発機構(OECD)の中でプログラミングができる人の割合が、日本は加入国35カ国中最下位で、世界に遅れをとっている現状があります。ひとりの先生が多くの教科を担当する小学校で新たにプログラミングを実践的に教えるのは負担が大きいのではないでしょうか。英語の点数はとれるのに英会話ができないという英語教育の苦い過去を繰り返してはなりません。視察に行ったLife is Tech! では、大学生が指導者になって実践を重ねながら高校生や中学生が楽しそうにアプリやシステムをつくっていました。育ててもらった高校生たちは大学生になって指導者として戻ってくるという知的財産の循環がありました。
2020年まであと2年。今のうちに動き出し、先進的な民間企業にも協力をしていただきながら実践的な取り組みを進めていきましょう。同時に指導者として大学生を育成する仕組みを考えていきたい。2年後に全国で必須化されたときに慌てるのではなく、横須賀の子ども達はすでに実践で鍛えた土壌がある中で自信を持ってスタートを切らせてあげたい。小さな成功体験を積み重ねて自信を持たせてあげれば、横須賀の子ども達の学力レベル低下はストップし向上するに違いありません。
横須賀リサーチパーク(YRP)は、世界最高レベルの技術の研究を行なっているのに、20年経った今でも稼働率は約45%。55%もまだできることがあると考えるとワクワクします。新しい市長が「国や県との連携がとれるようになった」とおっしゃるからこそ、国の情報通信技術政策におけるYRPの位置付けの向上を提案。前向きな答弁をいただきました。YRPが本来の能力を発揮できれば雇用も増えるし、税収も確保できます。横須賀が日本における技術の発信地として確立できれば、世界に対するYokosukaブランドを確立できるかもしれません。YRPは通信だけでなくデジタルアートの技術も生んでいます。中村獅童さんと初音ミクがコラボした舞台もつくっています。
市立横須賀総合高等学校の美術部は、2年連続で日本一といわれる「文部科学大臣賞」を獲得しました。顧問の先生の後継者問題をまちの課題として、美術館との連携や産官学一体となって取り組んでいきたい。昨年2017年はAI(人工知能)元年と呼ばれています。これからは答えのあるものを処理していく作業はAIに取って代わられると予測されています。答えのないものを構想し、編集していくことこそ、そして人の心の琴線に触れる直観力と美意識がこれからの時代に必要になってきます。製鉄業で一度は栄えたものの時代とともに衰退しかけたオーストリアのリンツが、アートとテクノロジーで世界に対してブランドを確立したように、横須賀も本来持っている能力を発揮して時代を先取りした取り組みを始めていきたいと思います。